例題10の類題です。今度は鉛直上向きに加速する場合を考えます。エレベーターが上向きに加速するとき、体が重く感じるのは垂直抗力が重力より大きくなるからです。加速の向きによって \(N > mg\) にも \(N < mg\) にもなります。
質量 \(m = 1.5\;\text{kg}\) の物体が鉛直下向きに加速度 \(a = 0.20\;\text{m/s}^2\) で運動しています。物体にはたらく垂直抗力 \(N\) を求めます。
Step 1:力の確認
Step 2:鉛直下向きを正として運動方程式
$$ ma = mg - N $$Step 3:\(N\) について解く
$$ N = mg - ma = m(g - a) $$Step 4:数値代入
$$ N = 1.5 \times (9.8 - 0.20) = 1.5 \times 9.6 = 14.4\;\text{N} $$比較:静止時なら \(N = mg = 14.7\;\text{N}\) ですが、下向きに加速すると \(N = 14.4\;\text{N}\) とわずかに小さくなります。
数値計算:1.5 × 9.6 = 14.4
数値計算:1.5 × 9.6 = 14.4
垂直抗力は \(mg\) とは限りません。加速度がある場合、\(N = m(g \pm a)\) となります。上向き加速なら \(N = m(g + a) > mg\)(重く感じる)、下向き加速なら \(N = m(g - a) < mg\)(軽く感じる)です。エレベーターの体重計を思い出しましょう。
もし同じ物体が上向きに加速度 \(a = 0.20\;\text{m/s}^2\) で運動する場合:
上向きを正として:
$$ ma = N - mg $$ $$ N = m(g + a) = 1.5 \times (9.8 + 0.20) = 1.5 \times 10.0 = 15.0\;\text{N} $$上向き加速のときは \(N = 15.0\;\text{N} > mg = 14.7\;\text{N}\) となり、体重計の値が大きくなります。まとめると:
$$ \text{上向き加速:} N = m(g + a) = 15.0\;\text{N(重い)} $$ $$ \text{静止・等速:} N = mg = 14.7\;\text{N(通常)} $$ $$ \text{下向き加速:} N = m(g - a) = 14.4\;\text{N(軽い)} $$