傾きの角 \(30°\) のなめらかな斜面上を、質量 \(m = 0.20\) kg の小物体がすべり下ります。
Step 1:力の分解
物体にはたらく力は重力 \(mg\) と垂直抗力 \(N\)。重力を斜面方向と斜面に垂直な方向に分解します。
$$ \text{斜面方向:} mg\sin\theta, \quad \text{垂直方向:} mg\cos\theta $$Step 2:運動方程式を立てる
斜面に沿って下向きを正として、斜面方向の運動方程式は:
$$ ma = mg\sin\theta $$Step 3:加速度を求める
両辺を \(m\) で割ると:
$$ a = g\sin\theta = 9.8 \times \sin 30° = 9.8 \times 0.50 = 4.9\;\text{m/s}^2 $$数値計算:9.8 × 0.50 = 4.90
数値計算:9.8 × 0.50 = 4.90
なめらかな斜面上の加速度 \(a = g\sin\theta\) は質量に依存しません。運動方程式の両辺に \(m\) が含まれるため消去されます。これはガリレオの「落体の法則」と同じ原理です。
斜面に垂直な方向では物体は加速しないので、力がつりあいます:
$$ N = mg\cos\theta = 0.20 \times 9.8 \times \cos 30° = 0.20 \times 9.8 \times 0.866 = 1.7\;\text{N} $$斜面が急になるほど \(N\) は小さくなります(\(\theta = 90°\) で \(N = 0\)、自由落下)。
運動方程式 \(ma = mg\sin\theta\) において、左辺の \(m\)(慣性質量)と右辺の \(m\)(重力質量)は等しいため、両辺で約分されます。これは「等価原理」の一例であり、アインシュタインの一般相対性理論の出発点にもなった深い物理原理です。