ばねの力と伸びのグラフ(\(F\)-\(x\) グラフ)は原点を通る直線になります。傾きが緩やかなほど「同じ力で大きく伸びる」=伸びやすいばねです。傾き=ばね定数 \(k\) なので、傾きが小さい方が柔らかいばね。下のシムでスライダーを動かして2つのばねの傾きを比べてみましょう。
2つのばね A、B について、弾性力 \(F\) と伸び \(x\) の関係がグラフで与えられています。グラフの傾きからばね定数を読み取り、どちらが伸びやすいかを判定します。
フックの法則と \(F\)-\(x\) グラフの関係:
$$ F = kx $$この式は原点を通る比例のグラフ(直線)になり、傾き=ばね定数 \(k\) です。
$$ k = \frac{F}{x} = \frac{\Delta F}{\Delta x} = \text{グラフの傾き} $$同じ大きさの力 \(F\) を加えたとき、伸び \(x = F/k\) が大きい方が伸びやすいばねです。
$$ x = \frac{F}{k} $$\(k\) が小さいほど \(x\) が大きくなるので、傾きが小さい=ばね定数が小さい=伸びやすい。
グラフからばねAの方が傾きが小さいため、ばねAの方が伸びやすい。
グラフ上の点を読み取り、\(k = F/x\) で計算します。例えばグラフから次の値が読み取れたとします。
ばねA: \(x = 0.50\,\text{m}\) のとき \(F = 5.0\,\text{N}\)
$$ k_A = \frac{F}{x} = \frac{5.0}{0.50} = 10\,\text{N/m} $$ばねB: \(x = 0.20\,\text{m}\) のとき \(F = 5.0\,\text{N}\)
$$ k_B = \frac{F}{x} = \frac{5.0}{0.20} = 25\,\text{N/m} $$ばねAは 10 N/m、ばねBは 25 N/m です。例えば 5.0 N の力を加えると、ばねAの伸びは 5.0 ÷ 10 = 0.50 m、ばねBの伸びは 5.0 ÷ 25 = 0.20 m となり、ばねAの方が大きく伸びます。
\(F = kx\) を変形すると \(x = \frac{1}{k} F\) になります。横軸に \(F\)、縦軸に \(x\) をとったグラフでは、傾き= \(\frac{1}{k}\) になります。
$$ x = \frac{1}{k} F $$つまり、\(x\)-\(F\) グラフ(軸を入れ替え)で傾きが大きい方が伸びやすいばねです。
ばねA:傾き \(= 1/10 = 0.10\,\text{m/N}\)
ばねB:傾き \(= 1/25 = 0.04\,\text{m/N}\)
\(0.10 > 0.04\) なので、やはりばねAの方が伸びやすいと分かります。この「\(1/k\)」はコンプライアンス(柔軟度)と呼ばれます。
2つのばねを組み合わせると合成ばね定数が変わります。
直列接続(ばねを縦につなぐ):
$$ \frac{1}{k_{\text{合}}} = \frac{1}{k_1} + \frac{1}{k_2} $$並列接続(ばねを横に並べる):
$$ k_{\text{合}} = k_1 + k_2 $$直列にすると柔らかく(伸びやすく)、並列にすると硬くなります。
\(F\)-\(x\) グラフの傾き=ばね定数 \(k\) です。傾きが大きいほど硬いばね(大きな力が必要)、傾きが小さいほど柔らかい(伸びやすい)ばねです。グラフから \(k\) を読み取るには、直線上の任意の点で \(k = F/x\) を計算します。