教科書(物理基礎) 問44:水圧

解法

直感的理解
断面積 \(S = 2.0 \times 10^{-2}\;\text{m}^2\) の円筒に水を深さ \(h = 0.30\;\text{m}\) まで入れたとき、底面が受ける力を求めます。底面の水圧は \(p = \rho g h\) で、力は \(F = pS\) です。この力は底面の上の水柱の重さ \(mg = \rho Shg\) と一致します。

底面の水圧は、大気圧を考えず水の重さだけによる圧力です:

$$ p = \rho g h = 1.0 \times 10^3 \times 9.8 \times 0.30 = 2940\;\text{Pa} $$

底面が受ける力は圧力×面積です:

$$ F = pS = 2940 \times 2.0 \times 10^{-2} = 58.8 \fallingdotseq 59\;\text{N} $$

これは底面上の水柱の重さに一致します。検算してみましょう:

$$ mg = \rho V g = \rho S h g = 1000 \times 0.020 \times 0.30 \times 9.8 = 58.8\;\text{N} \quad \checkmark $$
答え:底面が受ける力は約 59 N(= 5.9 kg 重)
補足:容器の形と底面にかかる力

円筒型容器では、底面にかかる力は水柱の重さと一致しますが、上に広がる形の容器(逆円錐型)では、底面積の上にある水の重さより小さい力しかかかりません。

これは一見パラドックスですが、水圧は深さだけで決まるため:

$$ F_{\text{底面}} = \rho g h \times S_{\text{底面}} $$

容器の壁面が水に斜め方向の力を及ぼし、重さの差分を支えています。スライダーで水深を変えて、力と水の重さが常に一致することを確認しましょう。

Point

円筒容器では \(F = pS = \rho g h S\) と \(mg = \rho V g = \rho S h g\) が完全に一致します。これは「底面にかかる力 = 水柱の重さ」を直接示しています。ただしこれは円筒型(断面一定)の場合だけの特殊な結果です。