教科書(物理基礎) 問45:浮力

解法

直感的理解
1辺 10 cm(= 0.10 m)の立方体が水中に完全に沈んでいます。浮力はアルキメデスの原理により「物体が押しのけた水の重さ」に等しくなります。立方体の体積分の水の重さを計算すれば浮力が求まります。

立方体の体積を計算します:

$$ V = (0.10)^3 = 1.0 \times 10^{-3}\;\text{m}^3 $$

アルキメデスの原理より、浮力は排除した水の重さに等しいです:

$$ F = \rho_{\text{水}} V g = 1.0 \times 10^3 \times 1.0 \times 10^{-3} \times 9.8 = 9.8\;\text{N} $$

浮力は物体自身の密度や質量には無関係で、排除した流体の体積と密度だけで決まります。

答え:浮力 \(F = 9.8\;\text{N}\)
別解:上面と下面の水圧差から浮力を導出

立方体の上面の深さを \(h_1\)、下面の深さを \(h_2 = h_1 + 0.10\;\text{m}\) とすると、上面と下面にかかる圧力差は:

$$ \Delta p = \rho g h_2 - \rho g h_1 = \rho g (h_2 - h_1) = \rho g \times 0.10 $$

この圧力差が面積 \(S = (0.10)^2 = 0.010\;\text{m}^2\) にはたらくので:

$$ F = \Delta p \times S = \rho g \times 0.10 \times 0.010 = 1000 \times 9.8 \times 0.001 = 9.8\;\text{N} $$

これはアルキメデスの原理 \(F = \rho V g\) と一致します。側面の水圧は水平方向に打ち消し合うため、浮力には寄与しません。

Point

浮力 \(F = \rho_{\text{流体}} V g\) は物体が排除した流体の体積流体の密度で決まります。物体自身の密度・質量・形状は浮力の大きさに影響しません。スライダーで物体の密度を変えても浮力は同じことを確認しましょう。