力の成分とは、力ベクトルを \(x\) 軸・\(y\) 軸に「投影した影の長さ」です。斜めの棒に光を当てると壁と床にそれぞれ影ができるイメージで、60° のような急角度では縦の影(\(F_y\))が長く、横の影(\(F_x\))が短くなります。
力 \(F = 20\,\text{N}\) が \(x\) 軸正方向から \(\theta = 60°\) の方向に作用しているとき、\(x\) 成分 \(F_x\) と \(y\) 成分 \(F_y\) を求めます。
力の成分は三角比を使って次のように求めます:
$$ F_x = F\cos\theta = 20 \times \cos 60° $$\(\cos 60° = \dfrac{1}{2}\) を代入すると:
$$ F_x = 20 \times \frac{1}{2} = 10\,\text{N} $$同様に \(y\) 成分:
$$ F_y = F\sin\theta = 20 \times \sin 60° = 20 \times \frac{\sqrt{3}}{2} = 10\sqrt{3} \fallingdotseq 17.3\,\text{N} $$検算として、成分から元の力を復元します:
$$ \sqrt{F_x^2 + F_y^2} = \sqrt{10^2 + (10\sqrt{3})^2} = \sqrt{100 + 300} = \sqrt{400} = 20\,\text{N}\quad\checkmark $$30°-60°-90° の直角三角形の辺の比は \(1 : \sqrt{3} : 2\) です。この問題では \(\theta = 60°\) なので:
三角比を覚えていなくても、この辺の比を使えば素早く成分が求まります。
\(\theta\) が大きいほど「縦に長く、横に短い」矢印になります。\(\sin\) は角度が大きいと値が大きい(\(\sin 60° > \sin 30°\))ので:
この問題では \(\theta = 60°\) なので \(F_y > F_x\) であり、実際に \(10\sqrt{3} > 10\) と一致します。
60° の場合、\(F_x = \frac{1}{2}F\)、\(F_y = \frac{\sqrt{3}}{2}F\) となり、\(F_y\) の方が大きくなります。30° のときはこの関係が逆転します。シミュレーションのスライダーで力の大きさを変え、角度をドラッグして 30° と 60° を比較してみましょう。