教科書(物理基礎) 問57:打ち出された小球の速さ

解法

直感的理解
なめらかな曲面を小球が滑り上がるとき、運動エネルギーが位置エネルギーに変換されます。最高点での速さは、初めの運動エネルギーから位置エネルギー分を引いた残りで決まります。

地面を基準面にとり、なめらかな曲面の底から速さ \(v_0 = 7.0\,\text{m/s}\) で打ち出された小球が、高さ \(h = 2.5\,\text{m}\) の水平面を通過するときの速さを求めます。

力学的エネルギー保存則より、

$$\frac{1}{2}mv_0^2 + 0 = \frac{1}{2}mv^2 + mgh$$

\(m\) で割って \(v\) について解くと、

$$v^2 = v_0^2 - 2gh = 7.0^2 - 2 \times 9.8 \times 2.5 = 49 - 49 = 0$$ $$v = 0\,\text{m/s}$$
答え:
$$v = 0\,\text{m/s}$$

小球は高さ \(h = 2.5\,\text{m}\) の水平面にちょうど到達して停止します。すべての運動エネルギーが位置エネルギーに変わりました。

別解:最高点の高さから判定する方法

初速 \(v_0\) で打ち出された物体が到達できる最高点の高さは、

$$h_{\max} = \frac{v_0^2}{2g} = \frac{7.0^2}{2 \times 9.8} = \frac{49}{19.6} = 2.5\,\text{m}$$

水平面の高さとちょうど一致するので、\(v = 0\,\text{m/s}\) です。

もし \(v_0 = 10\,\text{m/s}\) なら \(h_{\max} = \frac{100}{19.6} \fallingdotseq 5.1\,\text{m}\) で、2.5 m を余裕で超えます。このとき \(v = \sqrt{10^2 - 2 \times 9.8 \times 2.5} = \sqrt{51} \fallingdotseq 7.1\,\text{m/s}\) です。

数値計算:2 × 9.8 = 19.6

数値計算:2 × 9.8 = 19.6

Point

力学的エネルギー保存則 \(\frac{1}{2}mv_0^2 = \frac{1}{2}mv^2 + mgh\) は経路の形によらず成り立ちます。「高さの差」だけで速さが決まるのが保存則の強みです。