教科書(物理基礎) 例題17:力学的エネルギー保存則

解法

直感的理解
なめらかな曲面上を静止状態から滑り下りる小球は、高さ分の位置エネルギーがすべて運動エネルギーに変わります。曲面の形状は関係なく、高さの差だけで最下点の速さが決まります。

保存力(重力)のみがはたらき、垂直抗力は仕事をしないので力学的エネルギー保存則が成り立ちます。

点 A(高さ \(h\)、静止)と点 B(最下点、速さ \(v\))で式を立てます。B を基準面にとると、

$$\frac{1}{2}m \times 0^2 + mgh = \frac{1}{2}mv^2 + 0$$ $$mgh = \frac{1}{2}mv^2$$

\(m\) で割って \(v\) について解くと、

$$v = \sqrt{2gh}$$

\(h = 2.5\,\text{m}\)、\(g = 9.8\,\text{m/s}^2\) を代入して、

$$v = \sqrt{2 \times 9.8 \times 2.5} = \sqrt{49} = 7.0\,\text{m/s}$$
答え:
$$v = \sqrt{2gh} = \sqrt{2 \times 9.8 \times 2.5} = 7.0\,\text{m/s}$$
補足:経路によらない理由

直線的に落ちても、曲面を滑っても、結果は同じ \(v = \sqrt{2gh}\) です。垂直抗力は常に移動方向に垂直(仕事をしない)なので、エネルギー変換に影響しません。

これは自由落下の \(v = \sqrt{2gh}\) と全く同じ結果です。力学的エネルギー保存則は、複雑な経路でも高さの差だけで速さが決まることを保証します。

数値計算:2 × 9.8 = 19.6

数値計算:2 × 9.8 = 19.6

Point

なめらかな面上では、経路の形によらず高さの差だけで速さが決まります。\(v = \sqrt{2gh}\) は自由落下と同じ結果です。これが力学的エネルギー保存則の威力です。