鉛直ばねに取り付けた物体は、弾性エネルギー・重力の位置エネルギー・運動エネルギーの間で変換しながら運動します。例題19と同じ考え方で、始点と終点の力学的エネルギーを等置して未知量を求めます。スライダーで質量を変え、最高点の高さがどう変わるか観察しましょう。
ばね定数 400 N/m のばねの上に質量 0.50 kg の物体を載せ、0.15 m 縮めて放します。自然長の位置を基準面(高さ 0)として、最高点の高さ h を求めます。
力学的エネルギー保存則:
$$ \frac{1}{2}kx_0^2 + mg(-x_0) + 0 = mgh + 0 + 0 $$\(h\) について解くと、
$$ h = \frac{kx_0^2}{2mg} - x_0 $$数値を代入します。
$$ h = \frac{400 \times 0.15^2}{2 \times 0.50 \times 9.8} - 0.15 $$ $$ h = \frac{400 \times 0.0225}{9.8} - 0.15 = \frac{9.0}{9.8} - 0.15 $$ $$ h = 0.918 - 0.15 = 0.77\,\text{m} $$初期位置(ばねが \(x_0\) 縮んだ位置)を基準面にすると、最高点の高さは基準面から \(x_0 + h\) です。
$$ \frac{1}{2}kx_0^2 = mg(x_0 + h) $$ $$ x_0 + h = \frac{kx_0^2}{2mg} $$ $$ h = \frac{kx_0^2}{2mg} - x_0 $$同じ結果が得られます。基準面の選び方で計算の手間が変わりますが、結果は不変です。
基準面はどこに設定しても結果は同じですが、ばねの自然長の位置を基準面にすると弾性エネルギーの計算がシンプルになります。鉛直ばねの問題では、3つのエネルギー(運動+重力位置+弾性位置)を忘れず書き出しましょう。