教科書(物理基礎) 問54

解法

直感的理解
高い所にある物体は落下して仕事をする能力をもっています。この「高さに蓄えられたエネルギー」が重力による位置エネルギーです。杭打ち機のおもりを高く持ち上げるほど、杭を深く打ち込めます。

基準水平面からの高さ \(h\) にある質量 \(m\) の物体の重力による位置エネルギーは、

$$U = mgh$$

たとえば \(m = 2.0\,\text{kg}\)、\(h = 5.0\,\text{m}\)(基準面は地面)のとき、

$$U = mgh = 2.0 \times 9.8 \times 5.0 = 98\,\text{J}$$

基準面より下にあるとき(\(h < 0\))は位置エネルギーも負です。

$$U = 2.0 \times 9.8 \times (-3.0) = -58.8\,\text{J}$$

数値確認:5 m、2 m を代入して計算します。5 × 2 = 10

答え:
$$U = mgh$$

基準面より上 → \(U > 0\)、基準面上 → \(U = 0\)、基準面より下 → \(U < 0\)

補足:基準面を変えても位置エネルギーの差は変わらない

高さ 5 m と 2 m にある物体の位置エネルギーの差を、地面基準と 1 m 基準で比較します。

地面基準:\(\Delta U = mg(5-2) = 2.0 \times 9.8 \times 3.0 = 58.8\,\text{J}\)

1 m 基準:\(\Delta U = mg(4-1) = 2.0 \times 9.8 \times 3.0 = 58.8\,\text{J}\)

基準面をどこにとっても、2 点間の位置エネルギーの差は同じです。物理的に意味があるのはエネルギーの差(変化量)であり、絶対値ではありません。

数値計算:2.0 × 9.8 = 19.6

数値計算:2.0 × 9.8 = 19.6

Point

位置エネルギーの値は基準面のとり方で変わりますが、2 点間の位置エネルギーの差は基準面によりません。問題を解くときは計算が楽になる基準面を選びましょう。