内部エネルギー \(U\) は物体を構成する分子が持つエネルギーの総和で、2つの成分からなります:
$$ U = \sum \frac{1}{2}mv^2 + \sum E_{\text{pot}} $$理想気体では分子間力が無視できるため、内部エネルギーは運動エネルギーのみで決まり:
$$ U = \frac{3}{2}nRT $$ここで、\(n\) はモル数、\(R = 8.31\,\text{J/(mol·K)}\) は気体定数、\(T\) は絶対温度です。例えば 1 mol の理想気体が 300 K のとき:
$$ U = \frac{3}{2} \times 1 \times 8.31 \times 300 = 3740\,\text{J} \fallingdotseq 3.7\,\text{kJ} $$内部エネルギーは物体中の全分子の運動エネルギーと分子間ポテンシャルエネルギーの総和。理想気体では温度のみに比例し \(U = \frac{3}{2}nRT\)。物体全体の運動(マクロな運動エネルギー)は含まない。
走っている車の中の空気を考えます。車が時速 100 km で走っていても、車内の空気の温度(内部エネルギー)は変わりません。
内部エネルギーは分子のランダムな熱運動に由来するもので、物体全体の移動速度とは無関係です。車が停止してもエンジンの排熱で車内が暑くなっているのは、内部エネルギーが増えたからです。
理想気体の内部エネルギーは温度だけで決まります(\(U = \frac{3}{2}nRT\))。圧力や体積を変えても温度が同じなら内部エネルギーは同じです。固体や液体では分子間力(ポテンシャル)の寄与もあるため、温度だけでは決まりません。