教科書(物理基礎) 問2:熱容量

解法

直感的理解
熱容量は「温度を 1 K 上げるのに必要な熱量」です。熱容量が大きい物体ほど温まりにくく冷めにくい(温度が変わりにくい)性質があります。大きな鍋は小さなカップより温まるのに時間がかかりますが、これは鍋の方が熱容量が大きいからです。

熱容量 \(C\)〔J/K〕の物体の温度を \(\Delta T\)〔K〕変化させるのに必要な熱量 \(Q\)〔J〕は:

$$ Q = C \Delta T $$

この式を \(C\) について変形すると:

$$ C = \frac{Q}{\Delta T} $$

問題の数値を代入します。物体に 500 J の熱量を与えたとき温度が 20 K 上昇したので:

$$ C = \frac{500}{20} = 25\,\text{J/K} $$
答え:
\(C = 25\,\text{J/K}\)
補足:熱容量と比熱の関係

熱容量 \(C\) は物体全体の性質で、比熱 \(c\) と質量 \(m\) から求められます:

$$ C = mc $$

例えば比熱 0.45 J/(g·K) の鉄 100 g の熱容量は:

$$ C = 100 \times 0.45 = 45\,\text{J/K} $$

同じ物質でも質量が大きいほど熱容量は大きくなります。一方、比熱は物質固有の値で質量によりません。

別解:比例関係から考える方法

\(Q = C\Delta T\) は Q と ΔT が比例関係にあることを示しています。比例定数が熱容量 C です。

グラフで考えると、横軸 ΔT・縦軸 Q のグラフは原点を通る直線で、その傾きが C に相当します:

$$ C = \frac{Q}{\Delta T} = \frac{500\,\text{J}}{20\,\text{K}} = 25\,\text{J/K} $$
Point

熱容量 \(C\) の単位は J/K です。\(\Delta T\) は温度変化量であり、℃で計算しても K で計算しても同じ値です(\(\Delta T = \Delta t\))。そのため \(Q = C\Delta T\) では温度差を使い、温度そのものの値と混同しないようにしましょう。