この問題は、縦波(疎密波)の変位を横波のグラフ($y$-$x$ グラフ)で表したとき、 最も「密」な点をどのように見分けるかを問うものです。
上段に $y$-$x$ グラフ(横波表示)、下段に実際の縦波(媒質粒子の配置)を表示しています。 密な領域は赤、疎な領域は青で色分けしています。 スライダーやボタンで時刻を変えると、波形の移動と密・疎の変化が確認できます。
縦波の横波表示では、$y > 0$ は右方向への変位、$y < 0$ は左方向への変位を意味する。密・疎はグラフの傾きで判定する。
まず波長を確認します。図より、B は波が $y = 0$ を上向きに横切る点(上昇ゼロクロス)、D は $y = 0$ を下向きに横切る点(下降ゼロクロス)です。B と D の間にはちょうどピーク(山)が 1 つあるので、 $$\text{BD} = \frac{\lambda}{2}$$ これより、 $$\lambda = 2 \times 0.40 = 0.80 \text{ m}$$
横波表示のグラフにおいて、「密」は $y$-$x$ グラフの傾き $\dfrac{\partial y}{\partial x}$ が最も負(右下がりが最も急)な位置に対応します。
直感的な理解:ある点 P の左側の粒子が $y > 0$(右に変位)、右側の粒子が $y < 0$(左に変位)であれば、両側から粒子が P に向かって集まり、密になります。このとき、P 付近のグラフは右下がりです。
時刻 $t = 0$ s における各点の変位と傾きを確認すると、
D の左隣(C 側)の粒子は $y > 0$ なので右に変位し、D の右隣(E 側)の粒子は $y < 0$ なので左に変位しています。 つまり、D に向かって両側から粒子が集まるため、D が最も密です。
密の判定:横波表示で傾きが最も急な右下がり($\partial y / \partial x$ が最も負)の位置が「最も密」。ピークやトラフは傾きゼロなので密でも疎でもない。
波の速さ $v = 2.0$ m/s、経過時間 $\Delta t = 0.10$ s なので、波が移動する距離は $$\Delta x = v \cdot \Delta t = 2.0 \times 0.10 = 0.20 \text{ m}$$
波長 $\lambda = 0.80$ m より、$\frac{\lambda}{4} = 0.20$ m なので、 波形全体が $+x$ 方向に $\dfrac{\lambda}{4}$ だけ移動します。
$t = 0$ s で D(下降ゼロクロス)にあった「密」は、$\frac{\lambda}{4} = 0.20$ m だけ右に移動します。 $$x_\text{D} + 0.20 = \lambda + \frac{\lambda}{4} = \frac{5\lambda}{4}$$ $\frac{5\lambda}{4}$ の位置は E です。
同様に、$t = 0$ s で O(原点)にも下降ゼロクロスがあり、その密も $\frac{\lambda}{4}$ だけ右に移動して A の位置に来ます。 $$x_\text{O} + 0.20 = 0 + \frac{\lambda}{4} = \frac{\lambda}{4} = x_\text{A}$$
上の図で、破線($t = 0$)から実線($t = 0.10$ s)へ波形が $\frac{\lambda}{4}$ だけ右に移動しています。
$t = 0.10$ s での各点の状態を整理すると:
2つ以上の波が出会うとき、各点の変位はそれぞれの波の変位の和になります(重ね合わせの原理)。
数値計算:2 × 0.40 = 0.800
数値計算:2 × 0.40 = 0.800
波の進行と密・疎の移動:波が $+x$ 方向に速さ $v$ で進むとき、密・疎の位置も $v \Delta t$ だけ同じ方向に移動する。波長の求め方は、異種ゼロクロス間(上昇→下降)が $\lambda/2$。