この問題は、原点から $+x$ 方向に進む正弦波(入射波)が $x = 8.0\,\mathrm{m}$ の自由端で反射し、 定在波(定常波)を形成する状況を扱います。
入射波(青)・反射波(緑破線)・合成波(赤太線)の時間変化を確認できます。 「図の瞬間」ボタンで問題の図に対応する瞬間(合成波がゼロになる瞬間)に移動します。
自由端反射では位相が変わらない(上下反転なし)。入射波と反射波を重ね合わせると定在波が形成される。
自由端反射では、次の手順で反射波を求めます:
まず、図から入射波の各点の変位を読み取ります。
| $x$ [m] | 0 | 1.0 | 2.0 | 3.0 | 4.0 | 5.0 | 6.0 | 7.0 | 8.0 |
| 入射波 | 0 | +0.10 | 0 | −0.10 | 0 | +0.10 | 0 | −0.10 | 0 |
Step 1:壁の向こうに延長する
入射波をそのまま $x > 8.0$ に延長します。波形はそのまま正弦波が続くので:
Step 2:$x = 8.0$ で折り返す(自由端 → 上下反転なし)
延長した各点を $x = 8.0$ を対称軸にして折り返します。折り返し先は「$x = 16 - x_{\text{元}}$」です。
| $x$ [m] | 0 | 1.0 | 2.0 | 3.0 | 4.0 | 5.0 | 6.0 | 7.0 | 8.0 |
| 入射波 | 0 | +0.10 | 0 | −0.10 | 0 | +0.10 | 0 | −0.10 | 0 |
| 反射波 | 0 | −0.10 | 0 | +0.10 | 0 | −0.10 | 0 | +0.10 | 0 |
| 合成波 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
Step 3:重ね合わせ
各点で入射波と反射波の変位を足し合わせると、すべての点で変位が打ち消し合い、合成波は $y = 0$ になることがわかります。
これは定在波がつりあいの位置を通過する瞬間に対応しています。この瞬間、すべての媒質がちょうど平衡位置にあります。
入射波を $y_{\mathrm{i}}(x) = 0.10\sin\!\left(\dfrac{\pi}{2}x\right)$ と表すと、 自由端($x = 8.0$)で折り返した反射波は $y_{\mathrm{r}}(x) = 0.10\sin\!\left(\dfrac{\pi}{2}(16 - x)\right)$ です。 三角関数の公式 $\sin(8\pi - \theta) = -\sin\theta$ を使うと、 $$y_{\mathrm{r}}(x) = 0.10\sin\!\left(8\pi - \frac{\pi}{2}x\right) = -0.10\sin\!\left(\frac{\pi}{2}x\right)$$ よって $y = y_{\mathrm{i}} + y_{\mathrm{r}} = 0.10\sin\!\left(\frac{\pi}{2}x\right) - 0.10\sin\!\left(\frac{\pi}{2}x\right) = 0$
ボタンで作図の各ステップを確認できます。
この瞬間は定在波が平衡位置を通過するタイミング。入射波と反射波が全区間で打ち消し合い、合成波の変位はゼロになる。
定在波の節の位置は、自由端の性質と波長だけで求められます。三角関数の式は不要です。
ルール:
波長 $\lambda = 4.0$ m なので、$\dfrac{\lambda}{4} = 1.0$ m です。 自由端 $x = 8.0$ m(腹)から原点に向かって $1.0$ m ごとに「腹 → 節 → 腹 → 節 → …」と数えていきます:
| $x$ [m] | 8.0 | 7.0 | 6.0 | 5.0 | 4.0 | 3.0 | 2.0 | 1.0 | 0 |
| 腹 or 節 | 腹 | 節 | 腹 | 節 | 腹 | 節 | 腹 | 節 | 腹 |
したがって、節の位置は $x = 1.0,\;3.0,\;5.0,\;7.0$ m です。
入射波と反射波を式で表すと、 $y_{\mathrm{i}} = A\sin(kx - \omega t)$、$y_{\mathrm{r}} = A\sin(2kL - kx - \omega t)$
和積の公式を適用すると、定在波の式 $$y = 2A\cos\!\bigl(k(x - L)\bigr)\,\sin(kL - \omega t)$$ が得られます。節は $\cos\!\bigl(k(x - L)\bigr) = 0$ となる位置で、$k = \frac{\pi}{2}$、$L = 8.0$ を代入すると $\frac{\pi}{2}(x - 8) = \pm\frac{\pi}{2},\;\pm\frac{3\pi}{2},\;\cdots$ より $x = 7,\;5,\;3,\;1$ m が得られます。
定在波の振動を時間変化とともに確認できます。節(黒丸)は常に変位ゼロ、腹では振幅が最大($2A = 0.20$ m)になります。
自由端(腹)から $\lambda/4 = 1.0$ m ごとに節と腹が交互に並ぶ。節の位置は $x = 1.0, 3.0, 5.0, 7.0$ m。
波の速さ $v = 10\,\mathrm{m/s}$、波長 $\lambda = 4.0\,\mathrm{m}$ より、周期は $$T = \frac{\lambda}{v} = \frac{4.0}{10} = 0.40\,\mathrm{s}$$
自由端($x = 8.0$ m)は定在波の腹なので、振幅は最大の $2A = 0.20\,\mathrm{m}$ です。 腹の各点は周期 $T$ で単振動します。
1周期の間に、変位は「$0 \to +0.20 \to 0 \to -0.20 \to 0$」と変化します。
つまり、変位が正で最大($+0.20$ m)になるのは $T = 0.40$ s ごとに1回です。
定在波の式 $y = 2A\cos\!\bigl(k(x - L)\bigr)\sin(kL - \omega t)$ に $x = 8.0$ を代入すると、 $y(8,\,t) = 0.20\,\sin(4\pi - \omega t)$。 これは角振動数 $\omega = \frac{2\pi}{T}$ の正弦関数で、正の最大値は $T = 0.40$ s ごとに1回現れます。
$x = 8.0$ m(自由端)における $y$-$t$ グラフです。$T = 0.40$ s ごとに変位が正の最大値 $+0.20$ m に達します。
数値計算:計算すると 0.10 を得る。
数値計算:計算すると 0.10 を得る。
定在波の腹は周期 $T = \lambda / v$ で単振動する。正の最大値に達するのは $T$ ごとに1回。自由端反射では壁が腹、固定端反射では壁が節になることを常に意識する。