実際の管口では、定在波の腹は管口ぴったりではなく少し外側にあります。この補正を開口端補正と呼びます。
管口から腹の実際の位置までの距離を開口端補正 \(\Delta\) と呼びます。閉管の有効長さは:
$$ l_{\text{eff}} = l + \Delta $$\(l = 0.34\) m、\(\Delta = 0.02\) m、\(V = 340\) m/s のとき:
$$ \lambda = 4(0.34 + 0.02) = 4 \times 0.36 = 1.44 \text{ m} $$ $$ f_1 = \frac{340}{1.44} \fallingdotseq 236 \text{ Hz} $$もし補正なし(\(\Delta = 0\))なら:
$$ f_1 = \frac{340}{4 \times 0.34} = \frac{340}{1.36} \fallingdotseq 250 \text{ Hz} $$補正を無視すると約14 Hz(約6%)の誤差が生じます。
共鳴実験で \(\Delta\) の値がわからなくても波長を求められるテクニックがあります。
閉管で基本振動の共鳴が管の長さ \(l_1\)、3倍振動が \(l_2\) で起きたとすると:
$$ l_1 + \Delta = \frac{\lambda}{4}, \quad l_2 + \Delta = \frac{3\lambda}{4} $$辺々引くと:
$$ l_2 - l_1 = \frac{3\lambda}{4} - \frac{\lambda}{4} = \frac{\lambda}{2} $$ $$ \therefore \lambda = 2(l_2 - l_1) $$\(\Delta\) が消去されて、2つの共鳴長さの差だけから波長が求まります。
実験で音の速さを求めるとき、開口端補正を無視すると誤差が生じます。2つの共鳴位置の差 \(l_2 - l_1 = \frac{\lambda}{2}\) を使えば \(\Delta\) なしで波長が求まります。