教科書(物理基礎) 問24:開管内の気柱の振動

解法

直感的理解
フルートのような両端が開いた管(開管)では、両端が腹になります。基本振動では管の中央に1つの節ができ、管の長さがちょうど半波長です。弦の振動と同じ式(\(f = \frac{V}{2l}\))になりますが、弦は「両端が節」、開管は「両端が腹」という違いがあります。

開管(両端が開いた管)の気柱の固有振動について解説します。

開管の境界条件

開管では両端が開いているので、両端が(自由端反射)になります。

固有振動の波長と振動数

両端が腹なので、管の長さ \(l\) は \(\frac{\lambda}{2}\) の整数倍:

$$ l = m \cdot \frac{\lambda_m}{2} \quad (m = 1, 2, 3, \cdots) $$ $$ \lambda_m = \frac{2l}{m} \quad (m = 1, 2, 3, \cdots) $$ $$ f_m = m \cdot \frac{V}{2l} = mf_1 \quad (m = 1, 2, 3, \cdots) $$

開管では全ての整数倍振動が可能です。

具体的な数値計算

開管の長さ \(l = 0.50\) m、音の速さ \(V = 340\) m/s のとき:

$$ f_1 = \frac{340}{2 \times 0.50} = \frac{340}{1.00} = 340 \text{ Hz} $$ $$ f_2 = 2 \times 340 = 680 \text{ Hz} $$ $$ f_3 = 3 \times 340 = 1020 \text{ Hz} $$

同じ長さの閉管なら \(f_1 = \frac{V}{4l} = \frac{340}{2.00} = 170\) Hz。開管の基本振動数は閉管の2倍です。

答え:
開管の波長 \(\lambda_m = \frac{2l}{m}\)(全整数 \(m = 1, 2, 3, \cdots\))。基本振動数 \(f_1 = \frac{V}{2l}\)。
補足:弦・閉管・開管の定在波条件の統一的理解

3つの系の定在波条件を統一的に整理すると:

境界基本波長倍振動
節-節\(2l\)全整数倍
開管腹-腹\(2l\)全整数倍
閉管節-腹\(4l\)奇数倍のみ

「同じ種類の端同士」(節-節 or 腹-腹)は全整数倍、「異なる端」(節-腹)は奇数倍のみ。これが共通原理です。

数値計算:計算すると 1 を得る。

数値計算:計算すると 1 を得る。

Point

開管は両端が腹 → 全整数倍振動。同じ長さなら開管の基本振動数は閉管の2倍(\(\frac{V}{2l}\) vs \(\frac{V}{4l}\))。開管は閉管より高い音が出ます。