教科書(物理基礎) 問17:音の速さ

解法

直感的理解
雷の光が見えてから音が聞こえるまで約3秒かかったら、雷は約1 km先です。光はほぼ瞬時に届きますが、音は約340 m/sしかないので遅れて届きます。温度が高いほど空気分子の運動が活発になり、音は速く伝わります。

1気圧の空気中での音の速さは温度 \(t\)〔℃〕に依存し、次の式で表されます:

$$ V = 331.5 + 0.6t \quad \text{[m/s]} $$

\(331.5\) m/s は0℃での音の速さ、\(0.6\) は1℃あたりの速さの増加分です。

具体的な計算

\(t = 15\)℃ のとき:

$$ V = 331.5 + 0.6 \times 15 = 331.5 + 9.0 = 340.5 \fallingdotseq 341 \text{ m/s} $$

\(t = 30\)℃ のとき:

$$ V = 331.5 + 0.6 \times 30 = 331.5 + 18.0 = 349.5 \text{ m/s} $$

音は気体だけでなく液体・固体中でも伝わります。一般に固体 > 液体 > 気体の順に速く、鉄中では約5100 m/s、水中では約1500 m/s です。真空中では音は伝わりません。

答え:
\(V = 331.5 + 0.6t\) に \(t = 15\) を代入すると \(V \fallingdotseq 341\) m/s(約 340 m/s)。
補足:なぜ温度で音の速さが変わるのか

音は空気分子同士の衝突で伝わる縦波です。温度が高いと分子の熱運動が活発になり、衝突が速くなるため、音の伝達速度も上がります。

理想気体では音の速さは次の式で表されます:

$$ V = \sqrt{\frac{\gamma R T}{M}} $$

ここで \(\gamma\) は比熱比(空気では約1.4)、\(R\) は気体定数、\(T\)〔K〕は絶対温度、\(M\) はモル質量です。この式を0℃近傍で近似すると \(V \fallingdotseq 331.5 + 0.6t\) が得られます。

Point

音の速さは温度に依存します。\(V = 331.5 + 0.6t\) を覚え、問題で温度が与えられたら代入しましょう。光速 \(3.0 \times 10^8\) m/s と混同しないこと。