送電電圧と線路抵抗のスライダーを操作してください。電圧を上げると電流が減り,送電線でのジュール熱損失が激減する様子がバーグラフでわかります。赤いほど損失が大きく,熱の発生を示しています。
送電する電力 \(P\) [W],送電電圧 \(V\) [V],送電線の抵抗 \(r\) [Ω] とすると,送電線に流れる電流は
$$ I = \frac{P}{V} $$送電線での電力損失は
$$ P_{\text{loss}} = I^2 r = \frac{P^2 r}{V^2} $$つまり送電電圧 \(V\) を \(n\) 倍にすると,電力損失は \(\frac{1}{n^2}\) 倍になります。
\(P = 1000\) W を送電線(\(r = 5.0\) Ω)で送るとき:
① \(V = 100\) V で送電:
$$ I = \frac{1000}{100} = 10 \text{ A}, \quad P_{\text{loss}} = 10^2 \times 5.0 = 500 \text{ W}(損失率 50%)$$② \(V = 1000\) V で送電:
$$ I = \frac{1000}{1000} = 1.0 \text{ A}, \quad P_{\text{loss}} = 1.0^2 \times 5.0 = 5.0 \text{ W}(損失率 0.5%)$$電圧を10倍にしただけで損失は \(1/100\) に激減します。
実際の送電では以下のように電圧を変えて送電しています。
50万 V で送電すると,100 V と比べて電力損失は \((100/500000)^2 = 4 \times 10^{-8}\) 倍(ほぼゼロ)になります。
\(P_{\text{loss}} = P^2 r / V^2\) なので,送電電圧を \(n\) 倍にすると損失は \(1/n^2\) 倍。これが高電圧送電の理由であり,変圧器(交流専用)が不可欠な技術です。