💡 ヒント:斜面上の物体が傾く条件(応用問題106)

📋 問題の状況を整理しよう

直感的理解

傾斜角 \(\theta\) の斜面に、底面が \(a\)、高さが \(b\) の直方体を置いた問題。傾きや高さ・幅の比によって、すべる傾く(倒れる)か、または両方とも起きないかが決まる。

(1) では「重心まわりのモーメントのつりあい」から垂直抗力の作用点 P の位置 \(d\)を求める。傾きが大きいほど P は下端寄りに移動する。

(2) では「P が下端に到達 → 傾く境界」、(3) では「すべるより先に傾くための摩擦係数の条件」を求める。

✏️ 求めるもの

(1) 垂直抗力の作用点 P の、下端からの距離 \(d\)(\(a, b, \theta\) の式)
(2) 物体が傾き始める傾斜角の条件(\(\tan\theta\) の不等式)
(3) すべる前に傾くための摩擦係数 μ の条件

🔬 シミュレーションで体感

👀 観察のポイント

💡 考え方のヒント

🔧 使う道具
  1. (1) 力のつりあい:\(N = mg\cos\theta\)(垂直抗力、面に垂直)、\(F = mg\sin\theta\)(摩擦、面に沿って上向き)
  2. (1) 重心まわりのモーメント:重力 \(mg\) は重心に作用するのでモーメントは 0。摩擦 \(F\) は底面で斜面方向に働き、重心からの距離は \(b/2\)。垂直抗力 \(N\) は底面の P で働き、重心からの距離は \(d\)
    つりあい \(F \cdot (b/2) = N \cdot d\) → \(d\) を解く
  3. (2) 傾く条件:\(d = a/2\) を境界として、\(\tan\theta\) の不等式を立てる
  4. (3) μ の条件:「すべる前に倒れる」=「傾く瞬間にまだ滑っていない」。傾く境界の \(\tan\theta\) と滑り始める \(\tan\theta = \mu\) を比較
注意

重心まわりのモーメント」を取るのが最大のコツ。重心まわりだと重力 \(mg\) のモーメントが 0 になり、摩擦と垂直抗力だけの式になる。\(d\) は重心の真下から P までの距離であって、底面の端からの距離ではない(混同注意)。「すべる前に倒れる」=「\(\tan\theta\)(倒れる境界)< \(\mu\)(滑り限界)」、つまりμ が大きいほど倒れる方が先に起こる