💡 ヒント:万有引力による位置エネルギー(脱出速度)

📋 問題の状況を整理しよう

直感的理解

地表から物体を真上に投げ上げると、運動エネルギーが減って位置エネルギーに変わり、最高点で運動エネルギーが0になります。万有引力の世界では位置エネルギーは \(U = -GMm/r\)。「無限遠で 0 → 近いほど低い」と覚えればOK。エネルギー保存則を立てれば、最高点までの初速 \(v_0\) が求まります。

イメージは「井戸からボールを投げ上げる」。井戸の底(地表)が一番深く、上に行くほど浅くなる。十分強く投げれば井戸から脱出できる、それが第二宇宙速度。

✏️ 求めるもの

(1) 地表から鉛直に \(v_0\) で打ち上げて高さ \(h\) まで上がるときの \(v_0\) を \(g, R, h\) で表す。
(2) \(h \ll R\) の近似で(1)を簡単化。
(3) 地球に戻らないための最小速度 \(v_0\)(第二宇宙速度)。

🔬 シミュレーションで体感

👀 観察のポイント

💡 考え方のヒント

🔧 使う道具
  1. (1) エネルギー保存:地表(速さ \(v_0\))と最高点(速さ 0)でエネルギー保存。\(\frac{1}{2}mv_0^2 - GMm/R = -GMm/(R+h)\)
  2. 変形:\(\frac{1}{2}v_0^2 = GM(1/R - 1/(R+h)) = GMh/(R(R+h))\)。\(GM = gR^2\) を代入
  3. (2) 近似:\(h \ll R\) なら \(R+h \fallingdotseq R\)、\(v_0^2 \fallingdotseq 2gh\)。これは \(\frac{1}{2}mv_0^2 = mgh\) と一致
  4. (3) 脱出速度:\(h \to \infty\) の極限で \(v_0^2 \to 2gR\)。これが第二宇宙速度
注意

地表の位置エネルギーは0ではなく \(-GMm/R\)。基準をどこにとるかで式の形が変わります。「地球に戻らない条件」は \(E \geq 0\) であり、これは「無限遠まで届く=最高点が無限遠」と等価。第二宇宙速度 \(v_2 = \sqrt{2gR} \fallingdotseq 11.2\) km/s は\(\sqrt{2}\)倍の第一宇宙速度と覚える。