金属板の上で磁石を動かすと、金属板を貫く磁束が時間とともに変化します。すると金属板の中に渦巻き状の電流(渦電流)が誘導されます。レンツの法則に従うので、この渦電流は磁石の運動を妨げる向きに磁場をつくります。結果として磁石にはブレーキ(制動力)がかかります。これが電磁ブレーキ・IH 調理器の原理です。
イメージは「水の中をボールが移動するときに渦ができてブレーキになる」のと似ています。電磁気でも金属内部に渦電流ができて運動を妨げます。
(1) 磁石を金属板に近づけたときに渦電流が流れる向きと、磁石が受ける力の向き、(2) 金属板上を磁石が動くときに、磁石の運動はどう影響を受けるか。
渦電流は金属板の内部に閉じた電流として流れます(外部回路は不要)。これがレンツの法則に従って必ず「運動を妨げる」向きに流れることを覚えましょう。逆に「運動を加速する」向きの渦電流は絶対にできません(エネルギー保存則に反するため)。