電車が急発進すると体が後ろに引っ張られる感じがします。この「見かけの力」が慣性力。台車が加速度 \(a\) で進むとき、台車上の物体には進行方向と逆向きに大きさ \(ma\) の見かけの力が働きます。
台車上の斜面に物体を置くと、重力(下向き)と慣性力(後ろ向き)の合力が斜面に対して斜めに作用。この合力の斜面方向成分が0なら静止し、0でなければ滑る方向に加速します。\(a = g\tan\theta\) のとき、ちょうど合力が斜面に垂直になり、物体は斜面上で静止します。
(1) 加速度 \(a\) で動く台車上、傾き \(\theta\) の斜面に置かれた物体の斜面方向の加速度 \(a'\)。
(2) 物体が斜面上で静止するための \(a\) の値(\(\theta\) のときの条件)。
慣性力の向きに注意。台車が進行方向に加速するなら、慣性力は後ろ向き。斜面を分解するときも、慣性力が斜面の上方向に効くか下方向に効くかは、斜面の傾き方(どちら向きに上がっているか)で変わる。図を必ず描いてから分解しよう。