💡 ヒント:電子の比電荷

📋 問題の状況を整理しよう

直感的理解

J.J.トムソンの陰極線実験です。陰極から出た「線」(電子の流れ)に電場と磁場をかけて、曲がり方や速度を測定すると、電子1個あたりの「電荷の質量に対する比」 \(e/m\)(比電荷)が分かります。電子の質量や電荷を別々に測るのは難しいですが、比なら測れる、というアイデアです。

イメージ:軽いビー玉ほど風で流されやすい。電子も「重さに対して電荷が大きい」ほど電場・磁場で曲がりやすい。曲がり方から「重さあたりの電荷」が分かります。

✏️ 求めるもの

電子の比電荷 \(e/m\)。単位は C/kg。電子の運動を電場と磁場で観察するときの偏向量から導きます。

🔬 シミュレーションで体感

👀 観察のポイント

💡 考え方のヒント

🔧 使う道具
  1. 電場中の偏向を立てる:長さ \(l\) の極板間で水平方向は等速 \(v\)、鉛直方向は等加速度 \(a = eE/m\)。これは斜方投射と同じ構造
  2. 偏向量 \(y\) を表す:\(y = \dfrac{eEl^2}{2mv^2}\) — 未知の \(v\) と \(e/m\) が混ざっている
  3. 速度 \(v\) を確定する:電場と磁場を同時にかけて直進する条件から \(v = E/B\) として未知数を1つ消す
  4. \(e/m\) を解く:\(v = E/B\) を代入して \(e/m\) について式を整理する
注意

電場の中の電子の運動は「水平投射」とまったく同じ構造(水平等速+鉛直等加速度)。重力の代わりに電気力がはたらくと考えればOK。\(e\) と \(m\) は単独では測れず、必ず比 \(e/m\) として現れる点に注意。